突然ですが、もし道端や駅で外国の方が困っていたらどうしますか？
この質問をしたときに、日本人の半数近くが「声をかけない」と答えたそうです。
さらにその理由の大半が「自分の英語力に自信がないから」でした。
このデータからもわかるとおり、英語で話しかけたり会話をすることは、多くの日本人にとってハードルが高いようです。
しかし一方で、多くの方が「いつかは英語を話せるようになりたい」とも思っています。
そこで今回は、「いつかは英語を話せるようになりたいけど、ハードルが高い…」と思っている方に、もっと気軽に英会話ができるようになるコツや学習法をご紹介します。
日本人は難しく考えすぎ？！「話せる」マインドをもつために重要なこと
日本語と英語は、主語と述語の順番をはじめ文法がまったく異なる言語なので、難しく感じるのは当然です。
しかし、たとえまったく違う言語でも、「とにかく話したい！ 」「絶対話せる！ 」という気持ちさえあれば話せるようになります。そのためのコツをいくつかご紹介します。
とにかく会話を楽しもうという気持ちが重要
英会話が上達した人に理由やコツを聞くと、「ネイティブの友人や恋人ができたから」という話はよくありますね。英語はコミュニケーションが広がる素敵なツールです。
親しい間柄の人と「会話を楽しみたい！ 」「気持ちを伝えたい！ 」と思うことで、自然と英語で話したい気持ちが強くなります。
「ネイティブみたいにスラスラ話せないから」「間違えるのが恥ずかしいから」といったネガティブな気持ちは一度捨てて、とにかく会話を楽しむことだけを考えましょう。あなたとの会話を楽しみたい人は、きっと間違いなんていちいち気にしません。
難しい文法や表現で話さないといけない…と思わなくてOK！
英語に苦手意識を持った方によくあるのが、「難しい文法や表現がわからないから話せない」というもの。もちろんビジネスシーンは別ですが、普段の英会話ではそこまで難易度の高いイディオムや文法は必要ありません。
日本語の場合で考えてみましょう。普段の生活のなかで、そこまで難しい単語や言い回しなどは使いませんよね。
難しい言葉を使おうとすると、頭の中で適切か考えてしまい、スムーズな会話が成り立たないことも。それよりは簡単な言葉でテンポよく会話を楽しむほうがずっと盛り上がります。
英語でもまったく同じです。中学で学んだ基本的な英単語や文法だけでも、十分会話は成り立ちます。例えば、
I like ○○. （○○が好きです）
I want to ○○. （○○がしたいです）
だけでも、あとに続く言葉を変えればさまざまな会話に応用できます。自分の気持ちを表す表現は、自己紹介や会話のアイスブレイクにも便利ですよ。
背伸びしすぎる必要はないので、まずは簡単な単語で気軽に会話してみましょう。
完璧に話せなくてもいい！知っている言葉をつなぎ合わせて伝えてみること
英語で話す時には、「文法や単語が間違っていたら相手に変に思われるかな」「意味が伝わらなかったらどうしよう」と思ってしまいがち。しかし、相手は英語の試験監督ではなく、あくまでもあなたと会話を楽しみたいと思っている普通の人です。
言葉が急に出てこなくても、ボディーランゲージや知っている単語を羅列するだけでも意外とコミュニケーションは成立するもの。まずは文法や接続詞などは気にせず、知っている言葉をつなぎあわせて伝えてみましょう。
ネイティブではないので間違いがあって当然です。「間違えてもいいから気持ちを伝えよう！ 」「とにかく会話を楽しもう！ 」の姿勢がとても大切です。
発音は気にしすぎなくてOK！躊躇せず話してみることが大切
同様に、発音も気にしすぎなくてOKです。そもそも日本語と英語は、口の形や舌の使い方が大きく異なります。特に、英語にしかない独特な音は日本人にとって発音しづらいもの。
英語は世界中で話されている言語なので、国や地域によって多様な発音の癖があります。だからこそ「ネイティブのようにきれいな発音で話すべき」という考えは置いておき、自分にとって話しやすいように話してみましょう。多少発音が違っても、言葉はちゃんと伝わります。
毎日取り入れて英会話力アップ！独学でできること
英会話力をアップさせるには、まず英会話に対するアレルギーを払拭しましょう。普段から英語に触れる癖をつけておけば、いざ英語を使う場面になっても慌てることが減ります。
英会話学校に入学したりレッスンに参加したりするのももちろん効果的ですが、その前にまずは普段の生活のなかで、英語に慣れるために取り入れたい方法をご紹介します。
独り言を英語にしてみよう！短い言葉でOK
まずは試しに、英語で独り言を言ってみましょう。日常でふとしたときに、思わず出てしまう心の声がありますよね。それを英語にするだけです。
英語を話せる状態とは、とっさに英語が口から出てくる状態です。あらかじめ用意していた英文を暗記して話すのではなく、何もないところから自然と英語で話し出せることがポイントです。
「おなかがすいた」「眠くなってきたな」「今日暑い！」「信じられない」「うわ、びっくりした！」など、本当に何気ない一言でOKです。いきなり呟くのはハードルが高いという方は、TV番組や映画を見ながらその場で感じた気持ちを呟くのもおすすめですよ。
英語の独り言を癖づけることで、口が自然と英語を話すことを覚えます。次第に無意識に英語が口から出るようになってくるでしょう。
英語で日記をつけてみて！日頃自分が使うであろう英語が身につく
英語で日記を書くのも効果大です。日記は「その日何があったか」や、「自分はどう感じたか」などを書くことが多いですよね。日記は、実際の英会話のなかでよく出る話題と同じなのです。
ネイティブの人と英会話をしていると、「それに対してあなたはどう感じたの？」「私はこう思うけどあなたの意見は？」と、自分の気持ちや意見を聞かれることが多々あります。普段から英語で日記を書き、自分が何をしたか、どう思ったのかを英語で表現する練習をしておくと、会話の際に役立ちますよ。
日記なので誰かに読まれるわけでも、添削されるわけでもありません。間違いを気にせず、とにかく自分のことを英語で言語化するのを日課にしましょう。
海外ドラマや映画を字幕なしで見てみよう
ある程度英語の基礎ができてきたらぜひチャレンジしてほしいのが、海外ドラマや映画を字幕なしで観てみることです。
ただし、英語独特の言い回しやスラングが多くスピードも早いので、最初はほとんど聞き取れないこともあります。いきなり音声のみ英語で聞くのではなく、最初は日本語字幕をつけた状態で内容を理解しながら観ましょう。
ストーリーが把握できたら、2回目は英語の字幕で観てください。目でセリフを追いながら同時に耳で音も確認します。
知らない単語やフレーズが出てきたら、一時停止して意味を調べてみるといいでしょう。どういう感情や状況のときに使うフレーズか、イメージをつけて覚えることができます。
英語の字幕で意味を調べながら何度も観て、慣れてきたら最終ステップは何も字幕のない状態で観ることです。おそらく、最初に日本語字幕だけで観たときよりも、格段に英語が聞き取れるようになっているはず。
ぜひ、お気に入りの作品で試してみてください。
単語を覚えるなら画像検索を活用しよう！イメージで覚えることが重要
英単語を覚える際、ただ辞書をひいて単語の意味や例文を見ても、なかなか脳に定着させるのは難しいですよね。そこで試したいのが、英単語を言葉ではなくビジュアルで視覚的に覚える方法です。
例えば、「fluffy」という単語の意味がわからず調べるとします。辞書で調べるのももちろんOKですが、そこでさらに「fluffy」と入力してGoogleなどで画像検索してみましょう。ふわふわの子猫やうさぎなどの画像がずらっと出てくるはずです。
これらを見ることで「fluffyは、小動物がふわふわなのを表現するときに使える言葉」のように、単語のイメージがつきやすくなります。単語を覚えるだけではなく、実際にどのような場面や対象に使える言葉なのかがわかりやすくなるでしょう。
アプリの活用もおすすめ！ リスニングやシャドーイングに役立てて
毎日のスキマ時間を有効に使いたいならアプリも便利です。普段使っているスマートフォンで、1日たった数分ほど活用すればOKなので、通勤電車の中や待ち合わせの時間などにリスニングやシャドーイングをしてみましょう。
以下で、おすすめの無料アプリをいくつかご紹介します。
TED
TED（テッド）は非営利団体の1つで、Technology Entertainment Designの略です。ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズなどを筆頭に、国籍問わずさまざまな著名人の講演を聞くことができる人気の講演会です。
TEDの公式アプリは、日本語字幕付きで講演が視聴可能。ビジネスやIT、社会問題など多岐に渡るジャンルの講演を、著名人の熱気あふれる演説で聞けるので、生きた英語に耳を慣らすのに役立ちます。
レシピー（旧POLYGLOTS）
「パーソナルレシピ型英語学習」をコンセプトにしている「POLYGLOTS（ポリグロッツ）」は、スマートフォンでオンラインレッスンが受けられる英会話サービスです。
無料アプリ「レシピー」は、「好きを学びに」をコンセプトにしていて、ユーザーが好きなジャンルの英語ニュースを用いて学びます。
AIによる英語学習サポートの学習プログラムなども充実しているので、自分に合ったオリジナルの英語学習が気軽に行えます。
インプットとアウトプットの繰り返しが重要！オンライン英会話を活用してみて
せっかく覚えた英語をしっかり身につけるには、インプットとアウトプットを繰り返すことが大切です。
ひたすら英単語や文法をインプットだけしていても、実際に使って会話してみるアウトプットの機会がないと身につきません。せっかく覚えた英語を自分のものにするためにも、ぜひアウトプットの時間も定期的に設けるようにしましょう。
そこでおすすめなのが、毎日少しの時間でできるオンライン英会話です。「レアジョブ英会話」でも、オンライン英会話を受けることができます。
毎日朝の6時から深夜1時まで、自分の好きな時間・場所で気軽にレッスンを受けられるのがポイント。第二言語としてしっかり英語が身についたフィリピン人講師たちと、英語で楽しく会話してみませんか？
留学やワーキングホリデーに行けば話せるようになる？
留学やワーキングホリデーをするだけで、英語が話せるようになるというわけではありません。どんなに海外に身を置いていても、現地の方や他の国から来た留学生たちと積極的に英語で会話しようとしないと、英会話は上達しないでしょう。
よく聞く留学の失敗談が、せっかく留学したのに現地でも日本人とだけ一緒にいてしまい、結局英語が全然上達しなかったというもの。せっかく海外にいるのなら、ぜひ積極的に日本語が通じない相手に英語で話しかけてみましょう。
生の英会話からは、教科書にはない英語の使い方やちょっとしたニュアンスの違いなど、学ぶことが多くあります。何より、片言でも英語を使ってコミュニケーションがとれると、とても楽しいですよ。
こんなやり方は英会話上達を妨げる！
最後に、英会話上達の壁になる要因をご紹介します。事前にしっかり把握してから英語学習を楽しみましょう。
日本語で考えたガチガチの文章を英語にすること
英会話を習い始めた時期にありがちなのが、英語を話す前に頭の中で日本語をしっかり作ってから英訳してしまうパターン。
冒頭でもお伝えしたように、日本語と英語はそもそも主語述語の順序からまったく異なります。そのため、いったん日本語で作った文章をそのまま英訳するのは時間がかかり非効率です。
解決法としては、日本語を少しずつ区切って、単語や短文ごとに英語に直すやり方です。例えば、
「私は昨日まで3日間の有給休暇をとって沖縄に遊びに行き、ダイビングをして楽しんでいました。」
という日本語を、頭から順序どおり英語に直すのは面倒臭いですよね。
文頭からざっくりと区切って、「私は」「3日間」「休み」「沖縄」「ダイビング」「楽しかった」のように部分的に日本語で頭に思い浮かべたほうが、英語に訳すのが格段に楽になります。
これを文章にするときに、仮に順番が間違っていても、単語があっていれば言いたいことは伝わります。英語で話すときにはぜひ意識してみてください。
英語の基礎知識がないままただの聞き流しをすること
英語に慣れるためには、普段から英語のラジオなどを聞いて耳を慣らすことが大切だと言われることがありますよね。しかしこれが有効なのは、そもそも基礎レベルの英語力がある場合に限ります。
基礎的な英語力があれば、聞き流しても何となく言っていることがわかったり、ところどころ英単語が聞き取れたりするので、聞き流しは有益です。一方で英語の基礎知識すらない場合だと、全く何を言っているか分からないため、意味がありません。
赤ちゃんが何も知らない言語を勝手に習得できるのは、赤ちゃん特有の脳に理由があるからで、大人には不可能です。
思い立ったらすぐに始められるのが聞き流しの良いところですが、始める前に基本的な英語力はつけておきましょう。
インプットだけを繰り返すこと
英語の試験勉強などであれば、とにかくインプットを繰り返して知識をつければOKですが、英会話は文字どおり「会って話す」ことが目的です。
新しい単語やフレーズをインプットしたら、必ずアウトプットするようにしましょう。知識として覚えるだけでなく、実際に誰かに対して使ってみることではじめてその知識が活かせます。
もしアウトプットせずにひたすらインプットだけしていても、とっさに口から英語を出すのは難しいでしょう。英語を話すことに慣れる意味でも、間違いを恐れずどんどん会話にトライしていくことが重要です。
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