出産祝いを渡すときのマナー

親しい人のおめでたい出産は自分のことのように嬉しいものです。

喜びとお祝いの気持ちを伝えるための出産祝い選びは、どんなものを贈ればいいのか迷いながらも、送る方にとっても楽しい時間といえるでしょう。

とはいえ、一般的に知られている贈り物の常識やマナーをよく知っておかなければ、せっかくのお祝いの気持ちがかえって迷惑になってしまう可能性もあります。

そこでこの記事では、出産祝いで気をつけるべき常識やマナーを説明した上で、どんな品物がよく贈られ喜ばれているのかご紹介していきます。

出産祝いは、単に訪問して渡せばいいというものではありません。お祝いを贈るタイミングや紙幣の包み方、お金を入れる袋の書き方など、さまざまなマナーがあります。

特に普段こうしたお祝いや贈り物に慣れていないという方は、十分注意して出産祝いを贈るようにしましょう。

出産祝いを贈るのは出産後まで待とう

どのようなプレゼントでも贈るタイミングは重要です。出産祝いについても、いつ、どのようなタイミングで贈るかは十分注意しましょう。

たとえ出産間近であっても、出産前にお祝いを贈ることはやめておきましょう。流産など不幸にもトラブルがあった場合、相手をかえって傷つけることになりかねません。

基本的には出産の連絡を受けてから1週間〜1ヶ月ほどの間に贈るのがいいでしょう。洋服など身につけるものを贈る場合は、赤ちゃんのサイズが分かってからのほうがいい場合もあります。

お金を渡すときは新札を用意しよう

出産祝いを現金で贈る場合は新札を用意しましょう。葬儀ではあえて新札を使わない場合もありますが、出産の場合はお祝いの気持ちを示すために新札で贈るようにしたいものです。新札は銀行の窓口か両替機で両替してもらえます。自分が口座をもっている銀行であれば無料で対応してくれるパターンが多いでしょう。

お札の向きは「肖像画が見える向き」で入れよう

現金を贈る際に気をつけたいのが「お札の向き」です。熨斗(のし)袋に入れる場合、表側から見て袋の入口側にお札の肖像画がくるようにします。受けとった人が袋の表を自分側に向けてお札をとり出した際に、すぐ肖像画が見えるかたちです。

ご祝儀袋は「毛筆」「濃い墨」で書こう

ご祝儀袋(熨斗袋)に「お祝い」や名前を書く際には、筆で書くことが一般的です。墨や硯ではなく筆ペンでもかまいませんが、墨の濃さには注意しましょう。

一般的に、葬儀などおくやみの場で使われる場合は薄い墨、出産などのお祝いごとでは濃い墨で書きます。熨斗袋の表書きだけでなく、中袋や中包みにも金額、住所、氏名を記載しますが、こちらも筆で書くようにします。

出産祝いの相場

おめでたいことをお祝いする気持ちが大切とはいえ、実際にはいくらぐらいを包むのが相場なのかは気になるところでしょう。先方との関係性や普段のつき合いによって、お祝いの金額も変わってきます。ここでは、出産祝いの一般的な相場についてみていきます。

自分の子供への場合

自分の子供に出産祝いを贈る場合は、3万円程度が相場です。ただし親子であれば「できるだけお祝いしたい」という方も多いでしょう。産まれてきた子供は贈る側からすれば孫になる存在です。親子間の出産祝いの金額は幅がある傾向にありますので、ある意味相場はあってないようなものといえます。

兄弟姉妹への場合

兄弟姉妹への出産祝いは、1〜3万円が相場です。贈る側からすれば新しく産まれてきた子は、甥・姪になりますので、相場より多めに包むことも少なくないでしょう。

ただし兄弟姉妹と年齢がはなれていると、自身がまだ子供や学生であるケースもありえます。この場合は無理をせず、お祝いとして包むのが数千円でも決してマナー違反にはあたりません。

従妹や姪などの親せきへの場合

ひと口に親戚といっても、普段の付き合いの程度によってお祝いの額は変わってきます。5,000円ほどが相場ですが、日頃から親しくしている親戚であれば金額も上がるでしょう。

たとえ多少は疎遠であったとしても、おめでたいことはお祝いしておきたいものです。他の親戚がいくら包んでいるかも確認しながら出産祝いを贈るようにしましょう。

友人への場合

友人に贈る場合、1人ではなく何人かの共通の友人による連名で出産祝いを贈るケースも多いでしょう。相場は5,000円程度ですが、何人で贈るか、全体でいくらになるかによっても変わってきます。

詳しくは後述しますが、連名で贈る場合はとくに合計金額やお札の枚数にも注意が必要です。「4」、「9」など縁起の悪い数字は避けるようにしましょう。

会社の上司への場合

会社の上司へ贈る場合の相場は5,000円ほどになります。とくにお世話になった方には多めに包んでもいいでしょう。こちらも連名で贈る場合は全体の総額や枚数に注意が必要です。

会社の同僚・部下の場合

会社の同僚や部下に贈る場合は上司に贈るよりも若干金額は低くなり、5,000円をやや下回るくらいが相場でしょう。ただし上司の場合にもいえることですが、日頃の業務やプライベートの部分まで含んだ関係性の深さにより金額は左右されます。

日頃から常に一緒に仕事をしている同僚や、仕事上でお世話になっている方であれば、金額にも感謝の気持ちを反映させることも多いでしょう。

部署内で出し合い連名で出産祝いをする場合

社内の方に出産祝いを贈る場合は、個人ではなく、同僚や仕事上付き合いのある社外の方など複数人の連名で行うことが多いでしょう。この場合は、1人につき500〜1,000円程度が相場でしょう。

複数の人で贈る場合、全体での金額や枚数に注意が必要です。出産祝いに限りませんが、日本語の数字の読みで忌避される「四(死)」や「九(苦)」にちなみ、「4」や「9」を含む金額や枚数で贈ることは避けましょう。

ご近所など顔見知りの場合

相場は大体3,000円程度です。ごあいさつ程度の付き合いのご近所の方でも、おめでたいことがあったときにはお祝いの気持ちをのべておきたいものです。もちろん日頃から親しくしている方やお世話になっている方であれば、お金でなくとも、プレゼントなどで積極的にお祝いするようにしましょう。

出産祝いは商品ギフト券やプレゼントでもよい

ここまでは主に現金でお祝いするケースについてみてきましたが、もちろん出産のお祝いは現金に限りません。商品券やプレゼントを贈ることも多いでしょう。

商品券の場合、金額は現金の場合と相場は変わりません。プレゼントの場合も同様ですが、金額より、できるだけ相手の要望にあったプレゼントのほうが喜ばれるでしょう。

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