お付き合いしている彼の実家に招かれた時、大事な取引先への挨拶訪問など、失敗したくない相手に手土産を渡すタイミングは誰しもありますよね。そんな時、手土産マナーをしっかり知っているかどうかはあなたの評価をガラリと変えてしまいます。大人の女性なら知っておきたい、手土産のマナーや渡し方をご紹介します。
手土産とマナーについて
目上の方のお宅に呼んでいただいた時や、取引先へ挨拶訪問をする時、自分のためにわざわざ時間を作ってくださった相手への感謝の気持ちとして、手土産を持参するのが大人のマナー。
また手土産は、相手との関係をより良くしたいと願う、あなたの心遣いが形になったものでもあります。
気持ちの表れである手土産を、気持ちよく受け取っていただくためにもマナーを知っておくことはとても重要です。
今回は大人の女性なら知っておきたい手土産のマナーについて、特に気をつけたいポイントをご紹介します。
マナーその1.渡す場所
手土産を玄関先で渡すのは基本的にNG!部屋の中に通していただき、一通り挨拶をキチンと済ませた後に渡すのがマナーです。
ただしアイスクリームや生鮮食品などは、できるだけ早く冷蔵庫や冷凍庫に入れたほうが良いので、その旨を一言添えて玄関先でお渡しするのがベスト。
また生花など水気のあるものは、部屋にそのまま持ち込む前に「よろしければお部屋に飾って下さいますか」などの一言を添えてお渡しするとスマートです。
マナーその2.基本的な手土産の渡し方
手土産では、贈り物だけではなく渡し方のマナーもとても重要です。
どんなに素敵な贈り物でも、渡し方次第で印象や感じ方が変わってしまうことも。
そこで気をつけたいポイントをまとめました。
1.手提げ袋や風呂敷に入れたまま渡さない。
手提げ袋や風呂敷は、持ち運びの時の「ホコリよけ」の意味があるので、そのまま渡すのは失礼になります。
手提げ袋(風呂敷)は基本的にさっとたたんで持ち帰るのがマナーです。
ただ、デザインの素敵な袋は喜ばれる場合もあるので、少し親しい間柄であれば「恐れ入りますが袋の処分をお願いしてもよろしいでしょうか。」とお詫びの言葉を添えて、お渡ししてもよいでしょう。
2.品物は相手から見て正面になる向きにして渡す。
手提げ袋や風呂敷から取り出した品物は、いったん自分のほうに向けて傷や破れなどがないか確認し、時計回りに90度ずつ2度回して相手に品物の正面を向けてお渡しします。
(渡す時の添え言葉はマナーその4.を参照)
マナーその3.シチュエーションやお部屋別の渡し方
通されたお部屋が和室か洋室かで、実はマナーが異なります。
しっかりチェックして、礼儀正しさをアピールしたいところです。
和室と洋室、それぞれの気をつけたいポイントをご紹介します。
1.和室の場合
下座に手土産を置き、座布団の下座脇に正座します。
挨拶を済ませて手提げ袋や風呂敷から品物を出し、いったん自分のほうに正面を向けてリボンや包装紙を整えてから畳の上に置き、時計回りに90度ずつ2度回して相手に正面が来るように置き直してから、両手で相手の前に差し出します。
※机の上で渡すのはマナー違反ですので気をつけてください。
2.洋室の場合
椅子に座る前に立ったまま挨拶をし、手提げ袋(風呂敷)から取り出した手土産を相手に正面が来るように向けて両手で差し出します。
この時に机をはさまず、直接お相手と向き合って両手で手渡ししてください。
片手で品物を持って、もう片方の手で品物の底を支えるようにして渡すと丁寧な印象になります。
(手土産を渡す時に添える言葉はマナー4.を参照)
マナーその4.添える言葉
古くから決まり文句として使われてきた「つまらないものですが」と言う言葉。
「自分なりに心をこめて選んだ品ですが、立派なあなたの前ではつまらないものに思えます」という謙遜の意味をこめて使われたのが始まりですが、最近はその意味が誤解されたり、へりくだりすぎだととられることもあり、今はあまり良いマナーとはいえません。
心をこめて選んだ手土産を渡す時に、「お口に合うと嬉しいのですが」「ほんの気持ちですが」などのソフトな表現を添えるのがいいでしょう。
また、相手の好みを聞いている場合は「○○がお好きだと伺ったので……」などの言葉をさりげなく添えると、さらに好印象を与えられそうです。
マナーその5.手土産選びで気をつけたいこと
マナーを守ったとしても、手土産自体に問題があったら本末転倒。
最後に手土産選びで気をつけたいポイントをいくつかご紹介します。
1.渡す相手の好き嫌いや家族構成をそれとなくリサーチ。
甘いお菓子が好きな方、甘いものは苦手でおせんべいなど辛いものが好きな方、お菓子よりフルーツが好きな方など、相手の好みをそれとなく知っておくと、手土産を選ぶ時にとても参考になります。
ご本人の好みがあまりはっきりしない場合は、奥様やお子さんなどご家族が好まれるものを選ぶと、気の利いた手土産になるでしょう。
2.購入する場所、時期にも配慮を。
相手のお宅の近所にある店や、どこででも手に入るお菓子、相手の地元のものは避けましょう。
近所のお店だと、「時間がなかったのかな?」「適当に用意したものでは?」という印象になってしまいます。
相手の地元のお菓子も驚きに欠けますし、気遣いのない人という印象を与えかねないので注意が必要です。
季節限定品など、今しか手に入らないものを選ぶとスペシャル感があり喜ばれるのでおすすめです。
3.オフィスへの手土産の場合
取引先のオフィスへ持参する手土産の場合、スタッフの方に分けやすいように個包装されていて、ある程度の数の入ったものを選ぶのがベターです。
わざわざ切り分ける必要のあるものや、当日中に食べないといけない生菓子などはNG。
ある程度日持ちのするもの、少し流行を意識したもの、手を煩わせずに分けやすいものを選ぶと良いでしょう。
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