高校受験に向けた5教科の勉強法|いつ・何から始めるべきかや平均的な勉強時間など解説

学生塾

「高校受験を予定しているけれども、5教科をどのように勉強すればよいのかわからない」「5教科ごとの勉強法を知って、効果的に受験対策を進めたい」などと思っている中学生や親御さんも多いでしょう。志望校に合格するためには教科ごとの勉強法を理解し、時期に合わせて計画的に学習を進めていくことが欠かせません。

今回は高校受験に向けた5教科の勉強法について、「いつからやるべきか」「何から始めるべきか」、受験生の平均的な勉強時間などと一緒に解説します。

高校受験対策はいつ・何から始めるべき?

高校受験に向けた勉強は、いつから始めればよいのでしょうか?始めるべき時期は子どもによって異なるため、一概に適切な時期は決められません。

たとえば、部活動に熱心に取り組んでいる場合、中学3年生の6月~夏休みぐらいまで活動が続くでしょう。引退したタイミングで、本格的に受験勉強を始める子どもがいます。また、難関高校ではレベルの高い問題が出題されるため、中学3年生に進級してからの勉強では間に合いません。中学1年生・2年生のうちに基礎固めをして、中学3年生からは応用問題に取り組む必要があります。

はっきりといえるのは、受験勉強は始めるのが早ければ早いほど有利であることです。入試では中学1年生・2年生で習う単元からも問題が出題されるため、早い時期から受験を意識して勉強に取り組んでおくと有利になります。

最初に始めるべきものは、英語と数学の2つです。これらの教科は積み上げ式のため、先で習った学習項目を土台として、後の学習項目を理解できるようになります。一度生じたつまずきを放置してしまうと、後から挽回するのが大変です。

また、勉強習慣を身につけることも欠かせません。1日30分も勉強できない子どもが受験学年になって、いきなり1日数時間の勉強をするのは大変なことです。勉強習慣がない子どもは、習慣を身につけるところから始めましょう。たとえば、毎日30分の勉強から始めて、少しずつ勉強時間を延ばしていきます。

【教科別】高校受験に向けた5教科の勉強法

公立高校では英語・数学・国語・理科・社会が、私立高校では英語・数学・国語が入試科目として課されるのが一般的です。それぞれの教科で異なった特徴があることから、求められる勉強法も違います。

以下で5教科ごとの主な勉強法を見ていきましょう。

英語の勉強法・やり方

英語の土台となるのは単語と文法の2つです。長文読解やリスニングのベースとなるため、率先して取り組みましょう。

単語は教科書に出てくるものを中心に、必要に応じて単語帳を使うのもおすすめです。目で見たり書いたりするだけでなく、発音しながら覚えることで、リスニング対策にもつながります。

文法は教科書や参考書で基本的な概念を理解したら、問題集に取り組みましょう。実際に問題を解くことで、学んだ知識が定着します。また、文法の例文をまるごと暗記すると、応用力が身につくはずです。暗記する際は必ず、声に出すようにしてください。

単語と文法を身につけたら、長文読解に取りかかります。最初は読むスピードがゆっくりでも、たくさんの英文を読むことでスラスラと読めるようになるはずです。できるだけ多くの問題に触れましょう。

リスニング対策の基本は、実際の音声をたくさん聴くことです。音声を聴いてもわからない場合は、スクリプトを見ながら聴きましょう。どの単語がどのように発音されるのかを確認しながら聴くことで、リスニング力が上がっていきます。

数学の勉強法・やり方

数学で大切なのは出題される問題ごとに、どの公式を用いればよいかを瞬時に判断することです。そのためには公式を正確に覚え、さまざまな問題に取り組むことが欠かせません。

教科書に載っている単元ごとの公式や基本事項を理解し、基本問題から解いていきましょう。スラスラと解けるようになったら、徐々に標準問題や応用問題へチャレンジしていきます。できるだけ多くの問題に触れることで、問題ごとに使うべき公式を判断する力が身につくはずです。

また、数学のあらゆる分野で計算力が求められ、計算ミスが大きな失点につながります。計算力に自信がない子どもは、毎日計算問題に取り組んでください。地道な作業ですが、確実に計算力が高まります。

国語の勉強法・やり方

国語は主に漢字・文法・古文、または漢文・読解の、4つから構成されています。

漢字はひたすら多くのものを覚えることが大切です。解き方のコツはないため、とにかく毎日コツコツと覚えていくしか方法がありません。文法は名詞・形容詞・動詞・助動詞などの種類と特徴を理解した上で、問題演習をおこないます。

古文は英語と同じように、単語と文法などを基礎知識の勉強から始めましょう。基礎知識が頭に入っていれば、文章も読めるようになっているはずです。

漢文を出題する高校は多くありませんが、レ点や一・二点などの基礎的な文法事項を覚えておけば、たいていの問題には対応できます。

読解は実際に問題演習を重ねながら、問題の解き方に慣れていきましょう。間違えた箇所は解説をしっかり読み、正解に至る理由を理解することが大切です。

理科の勉強法・やり方

理科は物理・化学・生物・地学の4分野に分かれ、それぞれで特徴が異なります。

物理と化学は覚える用語が少ない分、公式などを使った問題演習が欠かせません。一方、生物と地学は暗記が中心の分野のため、用語や意味をたくさん覚えれば覚えるほど、得点アップにつながります。

どの分野も勉強量に比例して結果も表れる特徴があるため、同じ問題集を何度もくり返すとよいでしょう。少なくとも3回はくり返し、完璧に理解できるようになってから、志望校のレベルなどに合わせてさらに難しい問題集へ移ってください。

社会の勉強法・やり方

社会は暗記が中心です。そのため、勉強した分だけ成績アップが期待できるでしょう。

歴史の勉強は「時代の流れを理解すること」から始めます。時代ごとにおおまかな流れを理解できたら、「人名や出来事の名称、年号を暗記すること」に移ってください。

地理は教科書の文章を読みながら、同時に地図帳を用いてエリアごとの産業、地形、気候、人口などの特徴を肉付けしていきます。グラフや図表を読み取る問題を解くためには、同じような問題に取り組んで慣れておくことが効果的です。

公民では難しい用語がたくさん出てくるので、解説がわかりやすい参考書や問題集を使うとよいでしょう。また、時事問題対策として、日頃からニュースや新聞に目を通しておくこともおすすめです。

【時期別】高校入試に向けた勉強法

高校受験対策を始めるべき時期は前述したように、子どもによって異なります。時期別に適した勉強法は次の通りです。

中学1年生~2年生

まだ受験本番まで時間がある中学1年生~2年生は、学校の授業理解に力を注ぎましょう。授業で習った範囲を完璧に理解できるようになっていると、中学3年生に進級してからの勉強が楽になります。

無理に先取り学習をする必要はありません。定期テストをひとつの目標とし、すべてのテストで高得点をマークできるように普段の勉強を進めておけば十分です。

中学3年生の夏まで

中学3年生の4月~夏までは、これまでに習った単元の総復習が基本です。夏以降は応用問題や志望校ごとの問題演習に取り組む必要があるので、夏までに5教科の基礎固めをしておきましょう。

夏休みまで部活動がある子どもは、学校の授業理解と定期テスト対策に集中してください。授業中でわからないところは先生に質問して解消したり、定期テストで間違えた箇所は解き直したりと、地道な作業が力に変わります。

中学3年生の冬まで

夏までの総復習で苦手な分野や単元が見つかった場合、冬までに克服しておきます。冬休みは入試直前のため、苦手分野や単元の克服に時間をかけているヒマがありません。

難関校を受験する場合は、応用問題に取りかかりましょう。志望校のレベルに合わせた問題集を準備して、少しずつ応用力を身につけていってください。また、模擬試験を積極的に受けることも大切です。模擬試験を通して自分の実力や弱点を客観的に把握でき、今後の学習計画の作成・修正に役立ちます。

中学3年生の入試まで

入試直前にやるべきことは、過去問や予想問題演習です。これまでに学んだ知識を入試当日で発揮できるように、できるだけ本番に近い形での演習をくり返します。制限時間を設けて、時間配分や問題を解く順番なども考えましょう。

間違えた問題やわからない問題は、必ず解説を読んで理解に努めてください。解説を読んでも理解できない場合は、学校の先生や塾の講師に質問して解消します。

高校受験に向けて勉強する際のポイント

受験勉強を効果的に進めていくためには、いくつかのポイントがあります。主なものを全部で6つ見ていきましょう。

現在の学力を把握する

今の自分がどの程度の学力があるのかを把握しましょう。現在の学力と志望校とのレベルの差を理解することで、具体的にやるべきことがわかってきます。

過去に受けた定期テストや模擬試験の結果を分析してみると、いまの学力や課題がわかるはずです。

目標設定をする

2つ目は目標設定をすることです。何のために勉強するのかが明確になっていないと、やるべきことがわかりません。また、勉強のモチベーションも向上しないでしょう。

志望校への合格という大きな目標を作ったら、目標を達成するための中間目標を設定します。「夏休み明けの模擬試験で、苦手科目の点数アップを目指す」「次回の定期テストで、全科目90点以上をマークする」などです。

学習習慣をつける

志望校のレベルにもよりますが、高校受験では相当な勉強量が求められます。受験学年となる中学3年生では、毎日長時間勉強する子どももいることでしょう。しかし、学習習慣がない子どもがいきなり毎日長い時間勉強するのは大変です。そのため、まずは学習習慣をつけるところから始めてください。

やる気がなくても、必ず毎日机に向かうことを習慣化させます。慣れてきたら少しずつ、勉強時間を延ばしていくとスムーズです。

学習スケジュールを立てる

効率的に勉強を進めていくためには、学習スケジュールを立てることが欠かせません。1カ月や3カ月などの期間ごとに、具体的な学習スケジュールを考えてみるとよいでしょう。

「9月中に、数学の問題集を2冊仕上げる」などの具体的な内容を立て、予定通りに進んでいるかどうかを定期的に確認することも大切です。

教科ごとの基礎固めをする

すべての教科で基礎を理解していないと、難しい問題を解くことはできません。また、基礎知識が固まっていないと、ケアレスミスが起きる可能性が高まります。そのため、教科ごとの基礎固めを最優先に考えてください。

教科書レベルの知識が身についた上で、必要に応じてより高度な参考書や問題集に取りかかりましょう。

国・数・英はできれば毎日学習する

最後は国語と数学、英語の3つは、できるだけ毎日学習することです。漢字や公式、単語などは覚える必要がありますが、全体的には考えたり、問題を解くための感覚をつかんだりすることが求められます。

短期間の学習では点数が上がりにくいため、普段からコツコツと勉強することが欠かせません。たくさんの問題に触れることで、問題を解くためのコツがわかってくるため、できれば毎日勉強しましょう。

H2.高校受験に向けた目安となる勉強時間

高校受験で志望校へ合格するためには、どのくらいの勉強時間を確保すればよいのでしょうか?1日あたりに確保したい勉強時間は、次の通りです。

学年平日の勉強時間休日の勉強時間
中学1年生~2年生2時間~3時間3時間~4時間
中学3年生3時間~4時間4時間~8時間

上記の勉強時間はひとつの目安です。子どもの学力や志望校のレベルなどによって、具体的な時間数は変わってきます。たとえば、難関高校を受験する場合は中学1年生・2年生でも、平日から4時間以上の勉強が必要となるかもしれません。

高校受験に向けたおすすめの塾

自分では勉強計画を立てられなかったり、自宅では集中して勉強できなかったりする子どもは、学習塾へ通う方法があります。専門的な指導を通して、効率よく志望校合格に必要な学力を育成できるはずです。

高校受験に向けたおすすめ塾は、次の3つです。

  • ・個別指導塾スタンダード
  • ・個別指導学院Hero’s(ヒーローズ)
  • ・湘南ゼミナール

1対1のマンツーマン指導を受けたい子どもにおすすめなのが、個別指導塾スタンダードです。授業中は講師が常にそばにいるため、密度の濃い指導を受けられます。

1コマ1,000円から個別指導を受けられるのが、個別指導学院Hero’s(ヒーローズ)です。講師1人に対して生徒が5人までつくことから、リーズナブルな金額で個別指導を受けられます。

集団型で難関高校の受験対策をしたい子どもに適しているのが、湘南ゼミナール。「難関高受験コース」が設置されており、東京学芸大附属高校や開成高校などの難関高校への合格実績が豊富です。

まとめ

高校受験では公立高校で英語・数学・国語・理科・社会が、私立高校で英語・数学・国語が課されるのが一般的です。教科ごとに具体的な勉強法が異なるため、特徴や違いをしっかり理解しておきましょう。

どの教科にも共通しているのが、基礎固めを怠らないことです。基礎を身につけた上で、応用問題やよりレベルの高い問題に対応できるようになります。今回紹介した勉強法や塾情報などを参考にして、志望校合格を目指してください。

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