高校生と大学生の違いは?授業・生活・人間関係で変わること

学生塾

大学進学を考えている高校生は、さまざまな期待や不安を抱えていると思います。

「大学生になったらこんなことがしたい」

「授業にはついていけるだろうか」など、楽しみなこともあれば、不安なこともあるでしょう。

ここでは授業、生活、人間関係、時間の使い方について、高校生と大学生の違いを解説します。

高校時代との大きな違い、気をつけるべきポイントを理解して、

実りある大学生活を送るための準備をしておきましょう。

高校と大学、機関としての役割の違い

まずは、高校と大学の役割の違いから知っていきましょう。
高校は、「教育機関」としての役割を持っているため、生徒は勉強、生活面など、様々なことを教えてもらえる立場にあり、受動的な姿勢でも学校生活は成り立ちます。言い換えれば、高校は「与えられる教育」と言えるでしょう。

一方、大学は「研究機関」としての役割が色濃いため、学びたいだけ学びたいことを学ぶ、ということが可能になります。逆に言えば、学生が能動的な姿勢でなければ、大学での学びは成り立ちません。言い換えれば、「自ら学ぶ教育」です。

学びの違い

時間割を自分で選ぶ

高校では、時間割はほぼ決まっており、生徒自身が学ぶ内容を決めることはあまりありません。決められた時間割とカリキュラムで授業が進んでいきます。

一方大学では、自分で時間割を決めていきます。学部や学科ごとに決められた「必修科目」はたいていの場合定められていますが、それ以外は自由です。大学では、授業ごとに「単位」が定められており、既定の単位数を得ることによって、卒業資格が得られる仕組みになっています。

試験内容が違う

高校と大学では、試験の内容も違います。高校ではテスト前に「ここテストに出るから覚えとけよー」なんていう、先生の声が聞かれることがあります。高校の試験は、暗記をすれば点数を取れる問題が多く、暗記で解けない問題も、正解が決まっているものが出題されます。

大学では、「理解度」や「解釈」が重視されます。例えば、ある歴史的出来事が試験に出題されたとして、大学では「この出来事が起こった歴史的背景を答えよ」や、「この出来事に対して○○の観点からの解釈を述べよ」といった出題になるのです。高校生のうちから、暗記ではなく、「理由」や「背景」を意識して学習を進めると、大学の学びにも活かせるでしょう。

ゼミや研究室も自分で選ぶ

大学では3年生のころ、「ゼミ」や「研究室」を選ぶことになります。大学や学部学科によってその時期は多少異なりますが、4年生になったら何を研究したいのか、といった興味ごとに、指導教官を選ぶのです。

高校では、「化学」「物理」「生物」といった大まかな分野で先生の専門分野が決まっていますが、大学はその専門分野がもっと細かいです。例えば、「化学」の分野でも、「構造化学」「有機化学」「分析化学」など、興味の対象がより狭く専門的になっていきます。ですから、「これを研究したい」という想いがあるのが大前提なのです。

卒業論文、卒業研究

ゼミや研究室を選んだのち、4年生になったらいよいよ卒業論文、卒業研究に取り組むことになります。卒業論文や卒業研究を仕上げるには、高校でのレポートとは比べ物にならないほど、時間がかかるものです。テーマは先生と相談しながら決めていきます。

しかし先生はアドバイスはしてくれますが、「これをやればOKだよ」という答えは教えてくれません。自分で、今までの研究について調べたり、データをとったりして仕上げていくのです。「先生が教えてくれなかった」などという言い訳は通じませんので、自分で学びとる姿勢が一番必要になる場面です。

生活の違い

一人暮らしをする人も多い

高校生の時は実家暮らしの人がほとんどですが、大学生になると一人暮らしを始める人も多いです。大学が遠くて実家から通えなかったり、自由な暮らしがしたかったりと一人暮らしをする理由はさまざまです。

一人暮らしをしている友人が増えると友達の家に泊まることも多くなるので、自分が一人暮らしをしていなくても外泊が増えるなどの変化が出てくるでしょう。

アルバイトがしやすくなる

アルバイト禁止の高校は多いですが、大学生になると制限なく自由にアルバイトができるようになります。

高校生ができるアルバイトは限られていますが、大学生になるとバイトの選択肢も増えます。高校生の時よりも高時給のアルバイトもできるようになるため、使えるお金も増える人が多いです。

外食が増える

友達とのランチやバイト仲間との食事会など、大学生になると自宅以外で食事をする機会が増えます。ゼミやサークルの集まりもあるでしょうし、新歓やイベントの打ち上げなどで飲み会に参加することも増えるでしょう。

外食や飲み会は楽しいものですが、ついつい食べ過ぎたり飲みすぎたりしがちです。自炊や実家での食事よりもお金もかかるでしょう。大学生になって外食が増えたら、体調やお金の管理にも気を配るようにしましょう。

人間関係の違い

「深く狭く」から「広く浅く」へ

高校では、1年間同じクラスで毎日同じメンバーと過ごしていきます。体育祭や文化祭など、クラスの結束を高めるような行事があり、深い人間関係がおのずとできてきます。
一方大学にはクラスがなく、授業ごとにメンバーがかわります。ですから、必然的に高校と比べて、学生同士は浅い付き合いになる傾向があります。

友人づくりは「積極性」が必要

上記で、大学は「浅い付き合いになりがち」というお話をしましたが、それを深いものにするのはみなさん次第です。筆者も、入学式や授業で隣の席になった友人とは、社会人になった今でも非常に仲が良く、一生の友達になっています。

大学では、興味の対象が似ている人が周りに集まるので、気が合う人に出会える確率も高く、ひとたび仲が深まれば、親友と呼べる人に出会えるチャンスも多いです。入学してすぐのときには、まだ友人がいなくて不安な状態の学生も多いので、ぜひ自分から積極的に声をかけて、友人をつくってください。

全国から人が集まる

高校では、同じ市内、少なくとも同じ県内から通っている生徒がほとんどですが、大学は全国から学生が集まります。自分と異なる出身地の学生とコミュニケーションをとってみると、生活習慣や方言、食など、いたるところに違いがみられるので楽しいですよ。

時間の使い方の違い

授業があるとき

高校生だと多くの場合、平日は1時間目から5時間目まで埋まっています。しかし大学生になると、朝から夜まで授業があることは珍しくなります。1時間目と3時間目は授業で2時間目は授業がないようなケースです。

課題をしたり、友達と買い物に行ったり、バイトしたりと空きコマの使い方は様々です。また水曜日には授業が一つもないというようなこともあるので、時間割をつくるときに空き時間をどう使うかも考えておくといいでしょう。

長期休暇

大学での長期休暇は大きく夏休みと春休みがあります。どちらも2ヵ月ほど休みになることが多く、高校生のときよりは長くなります。2ヶ月まとまった時間がとれるので語学留学に行ったり、地域創生のプログラムに参加したりと様々なことができます。

長期休暇中はたっぷりと自由な時間が取れます。自由時間をどのように過ごすか考えるのも、大学生の楽しみのひとつです。旅行に行ったり、アルバイトをしたり、ボランティアをしたり、部活やサークルをしたり、インターンシップに行ったり…と、時間の使い方は様々。様々なものや人、考え方に触れ、経験を積んでいけると良いですね。

生活の違いで注意すべきこと

自由な生活では自己管理が必要

大学生活ではこれまでより自由度が増すため、自己管理の重要度が高まります。大学では授業に出席しなくてもうるさく注意されたりしないので、休みがちになり単位を落としてしまう学生も少なくありません。

一人暮らしを始めると自由度は増しますが、生活リズムが崩れないよう注意したり、食事や運動に気を配って健康管理をしたりと、生活面での自己管理も必要になります。注意してくれる親や先生が近くにいなくなるため、勉強や私生活を自身で管理できるようになりましょう。

目的意識を持とう

大学は、目的や学ぶ意欲がない人にとっては、いくらでも怠けられる環境でもあります。自主的に学ぶ気持ちがなかったり、消極的な姿勢だったりすると、得られるものもそれだけ少なくなる可能性が高いです。

大学生活を実り多いものにするために必要なのは、目的意識を持ち自主的に考え行動することです。どんなことを学びたいのか、どんな経験がしたいのか、達成したい目的を考えておくといいでしょう。

最後に

ここまで、様々な視点で「高校生と大学生の違い」についてお伝えしてきました。大学生には、「積極性」や「自主性」が求められることがおわかりいただけたでしょうか。大学進学を控えたみなさん、大学進学を考えているみなさん、高校と大学の違いを理解して、素敵な大学生になってくださいね!

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