お宮参りとは、土地の氏神(うじがみ)様に我が子が誕生したことを感謝と共に報告し、これからの健やかな成長をお祈りする伝統行事です。
人生の中で何度も経験することではないので、「どのようにお祝いすればいいのかな」とご不安に思われることも多いのではないでしょうか。
本記事では、女の子のお宮参りについて、いつ行くべきか、服装や準備物、当日の流れなどの基礎知識をご紹介します。
赤ちゃんにとって初めての大切な行事なので、今から少しずつ準備をすすめていきましょう。
女の子のお宮参りはいつ行く?
お宮参りに行くのは生後1ヶ月頃が目安となります。
正式な習わしでは、赤ちゃんが生まれた日を1日目と数えて、女の子は生後32日目から33日目(男の子は31日目から32日目)でお祝いするといわれていますが、赤ちゃんとママの体調を優先的に考え、ご家族のスケジュールや気候も加味しつつ時期をずらしても問題ありません。
生後1ヶ月の赤ちゃんは、体温調節機能がまだまだ未熟です。
室内外の気温差への対応が難しいだけではなく、少しの風や光も強い刺激となります。
特に真夏・真冬に生まれた赤ちゃんにとって、長時間の外出は大変負担が大きいです。
また産褥期(産後6〜8週目)のママにとっても産後間もない時期は、体力の回復&温存の時期。
まだまだ体調が優れない、という方も多いのではないでしょうか。
赤ちゃんとママの体調優先で、いつお宮参りにいくのか考えましょう。
最近では、百日祝い(お食い初め)と一緒にお宮参りを行うケースも増えてきています。
祖父母が遠方に住んでいる場合は、2つの行事をまとめることでスケジュール調整がしやすいことがメリットとして挙げられます。
慣習にこだわりすぎず、気候やご家族のスケジュールなども踏まえて、時期を相談していきましょう。
女の子のお宮参りの衣装・服装は?
お宮参りは、初めての一大イベントということから、女の子の衣装をどのように選んだらいいか、悩まれるパパとママも多いことでしょう。
お宮参りの主役は赤ちゃんです。
赤ちゃんの衣装に合わせて、ご家族の方も晴れの日にふさわしい服装で迎えたいですね。
女の子の服装やママ・パパ、祖父母の服装について解説します。
■赤ちゃんの服装
お宮参りの赤ちゃんの正装は、「白羽二重(しろはぶたえ)」という真っ白の内着に祝着(のしめ)を羽織った和装です。
女の子の祝い着は赤色やピンク色、オレンジ色などの明るい色に花柄や毬などの上品で可愛らしい柄が入ったものがおすすめですよ。
和装が最も格式高い正装ではありますが、最近では体温調節しやすく脱ぎ着しやすいベビードレスを選ばれる方も増えてきました。
ベビードレスの上に祝い着を羽織るケースもあります。
特に夏のお宮参りでは、出来る限り軽装にし、ご祈祷や写真撮影の時だけ祝い着をかけるなどの赤ちゃんへの配慮が必要です。
お宮参りは伝統的な行事ではありますが、格式にこだわり過ぎず、ご両家の祖父母と相談しながら赤ちゃんの衣装を決められたら良いでしょう。
■ママ・パパの服装
神社やお寺でご祈祷してもらう為、神聖な場所に相応しい服装を選ぶことが大切です。
赤ちゃんの服装が決まったら、赤ちゃんの服装の格式とご両親の服装の格式を揃える、もしくはご両親の服装を格下のものを選びましょう。
例えば、赤ちゃんがベビードレス(洋装)で、ご両親が紋付き袴に着物のような和装を選ばれると、赤ちゃんよりもパパとママが格上の服装になってしまう為、おすすめしません。
母乳育児のママは、授乳のしやすいお洋服が安心でしょう。
お宮参りは、お食事会まで含めると半日かかるケースが多いです。
洋装の場合は、授乳口のついているセレモニーワンピースなどもあります。
またお宮参りで参拝する神社やお寺は、参道が砂利道であることを考えると負担の少ないヒールの低い靴を選ばれると良いでしょう。
パパも赤ちゃんやママの服装に合わせることが大切です。
もし赤ちゃんが白羽二重の着物の正装であれば、礼装用のブラックスーツ、いわゆるブラックフォーマルが良いでしょう。
赤ちゃんがベビードレスの場合には、ビジネス用のダークスーツなど、主役の赤ちゃんが引き立つようにダークな色味のものを選ばれることをおすすめします。
■祖父母の服装
ご家庭によっては、ご両家の祖父母がお宮参りに参列されることもあるでしょう。
両家そろってのお宮参りであれば、相手方の祖父母とのバランスも考慮したいところ。
祖父母様の服装も主役である赤ちゃんを引き立たせることを重視して、事前にパパ、ママを通じてご相談されておかれると良いでしょう。
女の子のお宮参りの準備
赤ちゃんが生まれてからお宮参りまでの期間は、慌ただしくなりがちです。
慣れない育児と同時並行で準備を進めていくことになりますので、様々な想定をしつつ事前準備を進めていきましょう。
赤ちゃんの負担を減らす為には何が必要か、という視点で考えていただくと良いですね。
女の子のお宮参りの持ち物については以下の通りです。
■持っていくもの
<外出に必要な赤ちゃんセット>
おむつ一式(おむつ、おしり拭き、おむつ袋)
ミルク一式(粉ミルク、ミルク用の熱湯・白湯、哺乳瓶、授乳ケープ、ガーゼハンカチ)
タオル、おくるみ
お着替え(吐き戻しした時のことも考えて2着ほど準備
<初穂料(はつほりょう)>
初穂料の金額は、参拝する神社によって異なりますが、金額の相場としては5,000円〜10,000円です。
神社によっては、「お気持ちで」としている神社もあれば、初穂料があらかじめ決められている神社もあるので、事前にホームページで確認しておく必要があります。
初穂料は紅白の蝶結びの水引がついたのし袋を選び、水引の上部に「御初穂料」、水引の下部に赤ちゃんの名前を書いておきましょう。
納めるお札は、新札が望ましいですが、極力しわや汚れがないものを選んでも大丈夫です。
お札の表がのし袋の表側に、さらに肖像画が上にくるように入れて準備します。
■持っていくと便利なもの
お宮参りでは、赤ちゃんにとって、初めての長時間外出となります。
準備不足で当日慌てないように、事前準備を万全に整えておきましょう。
□赤ちゃんの玩具
□おもちゃ
□抱っこ紐
□体温調節グッズ
<暑い時期>日傘や扇子など
<寒い時期>靴下や帽子、おくるみなど
□カメラ
一生に一度のお宮参りですから、バッテリー切れ、メモリーカードの容量不足などハプニングのないよう、事前に確認しておきましょう。
また使用する場面ごとで荷物を小分けにしておくことで、必要な場面でスムーズに出し入れすることができます。
お宮参り当日の流れ
赤ちゃん連れの外出にはハプニングがつきものです。
当日慌てないためにも当日の時間設定は、余裕をもってスケジュールを組んでおきましょう。
お宮参り当日に写真撮影や食事会を行う場合は、午前中にお宮参り、お昼から食事会というスケジュールが一般的です。
オレンジ
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- 1.準備
上記の持ち物を参考に準備ができたら、お宮参りの服装に着替えます。
衣装レンタルや着付けを予約している場合は、時間に余裕をもってお店へ行きましょう。
- 1.準備
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- 2.受付
神社やお寺では、手水舎で身を清めた後、ご祈祷の受付(社務所)へ。
ご祈祷は受付順で案内されることが多い為、予約している場合には10分前には受付を済ませておけると良いでしょう。受付時に初穂料を納めますので、前日までにのし袋を用意しておきましょう。
受付を済ませたら、ご祈祷までの時間に写真撮影をしておくことをオススメします。ご祈祷中は撮影不可としている神社が多い為、時間の余裕のある時に写真撮影をされておくと良い記念となるでしょう。
- 2.受付
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- 3.ご祈祷
ご祈祷は本殿で行われます。名前を呼ばれたら移動し、案内された席に座りましょう。
ご祈祷の流れは、神社によって様々ですから、案内にしたがって行えば問題ありません。
- 3.ご祈祷
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- 4.写真撮影
お宮参りの記念に、ご家族で記念写真撮影をするのが定番です。
おすすめの撮影方法については、後ほどご紹介いたします。
- 4.写真撮影
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- 5.食事会
食事会は、近くの割烹やレストラン、自宅が一般的です。
お店を選ぶ際は、個室があるところを選ばれると赤ちゃんのお世話もしやすいでしょう。食事代の相場としては、ランチなら3,000円程度、会席料理なら5,000円〜8,000円程度でお店を探し、事前に予約をとっておきましょう。
自宅で食事会をする場合、テイクアウトや仕出し料理を利用すると負担軽減できますよ。
- 5.食事会
女の子のお宮参りの可愛い写真を撮影するなら
女の子のお宮参りの記念写真には、セルフ撮影、個人カメラマンによる撮影、スタジオマリオでの撮影の3つの撮影方法があります。
この中で最もオススメなのがフォトスタジオを利用する方法。
フォトスタジオでの撮影がオススメの理由としては、以下の通りです。
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- ●プロカメラマンによる撮影
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- ●授乳室完備など赤ちゃんとママに優しい設備がある
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- ●天候や気候に左右されない
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- ●撮影用のセットや小物が揃っている
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- ●衣装レンタルが利用できる
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- ●着付けやヘアメイクなどのサービスがある
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- ●アルバム作成などのプランがある
まとめ
本記事では、女の子のお宮参りについて、いつ行くべきか、服装や事前準備、当日の流れなどを解説しました。
お宮参りは、赤ちゃんの成長に欠かせない行事の一つ。
伝統行事としての慣習も大事にしつつ、優先すべきは赤ちゃんと産後間もないママの体調です。
お宮参りが楽しい思い出となるよう、ご家族で事前準備を進めていきましょう。
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